ご利用ガイド|無垢材について

節有り無垢材について
HIRASHIMAは、節のある無垢材を使用しています。従来、節は欠点とされ、家具では使われていませんでした。しかし、私たちは、節が上手に配置された家具が放つ、木の魅力、存在感こそ、家具として「格好がいい」と考えます。節のある無垢材で作られた家具はひとつひとつ表情が異なり、世界にたったひとつだけの存在になるのです。

[特性]
無垢材には天然の調湿効果があります。湿度が高くジメジメしている空間では室内の湿気を吸ってくれる除湿機のような役割、また、乾燥する季節には自らの中にある水分を空気中に出して加湿器のような役割をします。人間が快適に暮らせるように無垢材は室内環境を調整してくれるのです。これは、ガラスやプラスチック製品では不可能な、天然素材ならではの長所です。その肌触りや質感、色味のみならず、この様に心地よい生活を共に送れることが、無垢材が私たちを惹きつける最大の魅力ではないかと考えます。

[短所]
調湿効果のある本物の無垢材の証であるが故の短所として、ひび割れや反りが起こることがあります。冬場など乾燥する季節には人の肌もカサカサな状態となり、唇のひび割れや指のさかむけなど、リップやクリームを塗っても保湿が追いつかないことがあります。無垢材の家具も同様で、生きている天然素材が故、乾燥や湿度に大変左右されやすい性質となります。 乾燥した室内で水分を出し体積が小さくなった無垢材にはひび割れが起こり、反対に、湿度が高い場合に水分を吸った無垢材は体積が膨らみ反りが出ます。

製造段階では、この短所を回避する為出来る限りの構造の工夫と素材養生を行っておりますが、これらは自然界の生き物が持つ性質であり、完全にコントロールすることはできません。その為、弊社ではこれらは無垢材の不回避的性質と認め、無垢材の短所(割れ・ひび・反り等)は不良品とみなしておりません。

[付き合い方・メンテナンス]
この様に無垢材の動きは製品の新旧によるものではなく、環境の変化によって起こります。稀に工場で梱包した時には割れが無く、お客様宅にて開梱したら割れていたというケースもあります。また、冬場に割れていた箇所が夏場には跡形もなく元に戻っていたというケースもあります。乾燥する季節には、加湿器や家具用メンテナンスオイルで乾燥防止を、湿気の多い季節には風通しの良い環境を作っていただき、素材の動きを無垢材ならではの風合いやアジとして、あたたかく見守っていただけましたら大変幸いです。

[修理]
通常これらの割れや反りが製品の強度に影響を及ぼすことは構造上ありませんので、安心してご使用いただければと思いますが、ご不安な場合には是非ご相談ください。また、外見上気になる、使用中に触れる箇所にあって危ないなど、修理をご希望の際にもお気軽にご連絡ください。弊社工場にて職人による修理、メンテナンスを承っております。

ただし繰り返しにはなりますが、天然素材ですので、修理後もまた同様の動きが生じることは十分にあります。何卒ご理解の上、ご対応いただけましたらスタッフ一同大変嬉しく存じます。

節のある無垢材でつくられた弊社の家具は一つひとつ表情が異なり、使い込めば使い込むほど良い色になります。割れや反りが生じるのも無垢材だからこそ。天然の木の持つ魅力の一つとしてご理解いただき、経年変化を愛でながら長く長く使っていただけますと幸いです。